調査

教育ITソリューションEXPO (2019/6/21)

教育ITソリューションEXPO

東京ビッグサイトで行われた教育ITソリューションEXPOを視察しました。(東京ビッグサイトばかり行ってますが…。)

最新の教育業界向けソリューションを調査する目的です。

以下、提出したレポートを編集したものです。


UD(ユニバーサルデザイン)フォント(株式会社M)】

UDフォントとは「文字のかたちがわかりやすい」「読みまちがえにくい」「文章が読みやすい」という3つのコンセプトから」作られたフォント。

紹介されていた「UDデジタル教科書体」は筆書きの楷書ではなく硬筆やサインペンを意識したデザインで、ロービジョン(弱視)・ディスレクシア(読み書き障害)に配慮している。

このフォントを使用した際の効果は慶応大・中野泰志教授によってエビデンスが収集されている。

今後はデジタルデバイス上での学習の機会が増えていく。紙面に印刷される文字はもちろんデジタルデバイス上に表示される文字においても、あらゆる人にとって「読みやすさ」は必要となる。県の行政機関・教育機関に読みやすい書体の導入を働き掛けていく。

 

学校業務支援システム(R社 等)】

学校業務の情報化のための、学籍・出欠・成績・校納金・備品等の管理や学内外の情報共有のグループウェア等の機能を備えたシステム。システム保守も提供側で請け負う。

学校業務においても民間と同様に情報を共有することは重要である。一つの学校におけるシステム導入も効果はあるが、一つだけではなく県下全ての学校において統一されたシステムを導入する効果も大きい。

システム導入した結果、教員がそのシステムを活用できず、仕事の能率を落としてしまうことがあってはならない。実際の業務や現場の意見を参考にしつつ情報化を進めていきたい。

 

Google for Education

Googleが持つ様々なツール(gmail, Googleカレンダー・Googleドキュメント・Googleフォーム等)を統合し教育向けのインターフェースを備えたソリューション。

また、「Google Chrome OS」を搭載したノートパソコン「Chromebook」の紹介していた。Windows・iOS機と比較しコストパフォーマンスに優れている。

GoogleはIT業界においては世界でもトップクラスの企業である。今後Googleが教育分野に力を入れていくことも見込まれる。一般ユーザーが使い慣れているインターフェースのGoogleツールを活用していくのも一つの手である。

 

プログラミング教育関連教材(株式会社G・株式会社S・株式会社B 等)】

2020年度から始まる小学校プログラミング教育向けのソリューションが様々な企業ブースで紹介されていた。

プログラミング教育においては「用意された手順をどのように組み合わせれば目的を達成できるか」を児童たちに考えさせることに主眼が置かれている。

紹介されていたものは、ブロック玩具・ラジコン自動車を図面が描かれた紙マット上においてどのように動かすかプログラムを組むソリューション、また各種センサー(圧力・照度など)の出力に応じてLEDを点灯させるような電気回路をプログラミングするソリューションなどである。

プログラミング教育は教員側の負担が大きいと予想しており、これらのソリューションを活用する知見を集めていかなければならない。

まだこの分野は始まったばかりで似たようなソリューションの出展が多かった。今後の革新的なソリューションの登場に期待したい。

 

ICT教育環境資材(R株式会社・株式会社B 等)】

ICTを活用した教育を行うにあたり環境整備は当然進めていかなければならい。

児童・生徒が使用するPC・タブレット等はもちろん教室においてプロジェクターや電子黒板などの大型設備も整備する必要がある。また、ネットワーク環境整備とそれに伴うセキュリティー対策も行わなければならない。

教員のICTを扱う技術の向上、そしてICT機器導入の予算の確保も県として考えていかなければならない。